ホームページが採用の第一関門に
近年、医療業界においても採用競争が激化しており、看護師・医療事務・受付スタッフなどの人材確保が大きな課題となっています。
求人サイトやハローワークに掲載するだけでは、思うような人材が集まらないと悩む医院も少なくありません。
そんな中、医院のホームページが“採用ツール”として重視されるようになってきました。
応募を考える人の多くが、求人を見るだけでなく、医院のホームページを確認しています。
その際に「どんな職場なのか」「働きやすい環境か」を判断する材料になるのが、ホームページに掲載された採用情報なのです。
求職者はここを見ている|必要な採用情報一覧
応募者は、求人媒体ではわからない情報をホームページで探しています。
以下は、医院ホームページに必ず掲載しておきたい採用情報の一覧です。
1. 募集職種と仕事内容の詳細
ただ「医療事務募集」「看護師募集」と書かれているだけでは不十分です。
具体的にどんな業務を担当するのか、経験が必要かどうか、研修制度はあるのかなど、仕事内容の詳細を記載しましょう。
例:
- 電子カルテの入力作業あり
- 患者対応は午前中が多め
- 午後は簡単な清掃業務あり など
2. 勤務条件と待遇
- 勤務時間(休憩や残業の有無)
- 勤務日(シフト制 or 固定)
- 給与形態(時給・月給)
- 賞与・昇給の有無
- 交通費支給、制服貸与など
応募者が最も気にするポイントでもあるため、曖昧にせず、明確に記載しましょう。
3. 院内の雰囲気がわかる写真
職場の様子が伝わる写真は、安心材料として非常に効果的です。
スタッフが働いている様子や受付・待合スペースの写真があると、「ここなら働けそう」というイメージを持ちやすくなります。
4. 院長・先輩スタッフからのメッセージ
「どんな人と働くのか」が伝わると、応募のハードルが下がります。
簡単な院長あいさつや、実際に働いているスタッフの声を載せることで、共感や信頼感を得られます。
5. 医院の理念・方針
医院がどんな思いで運営されているのか、どんな患者対応を大切にしているのかなど、方針が伝わる内容を掲載しましょう。
応募者にとっては、自分の価値観と合うかどうかを判断する材料になります。
6. 応募方法とフロー
- 履歴書は必要か
- 電話・メール・フォームなど応募方法
- 面接日時の調整方法
- 見学・体験の有無
これらが曖昧だと、応募までに不安や迷いが生じます。できる限り簡潔かつ丁寧に書くことが大切です。
掲載しておくと応募率が上がる+α情報
より応募者に安心してもらうために、以下のような情報も検討してみましょう。
- 1日の流れ(スケジュール例があると◎)
- Q&A形式のよくある質問(残業はあるか?育児と両立できるか?など)
- 求める人物像(明るく丁寧な対応ができる方 など)
- 勤務開始時期の目安(いつから働けるか?)
- 教育・研修制度の有無
特に医療未経験の応募者にとっては、「フォロー体制がある」「最初は簡単な業務から」などの言葉が安心材料になります。
採用ページでやってはいけないNG例
採用情報を載せていても、以下のような状態だと効果は期待できません。
- 情報が古く、数年前のまま
- 写真がない or 写真が暗い・不鮮明
- 文字が小さく、スマホで見づらい
- 募集要項が1行だけで終わっている
- 応募方法が分かりづらい or 書いていない
こうした状態だと、「この医院、大丈夫かな?」「ちゃんと採用する気あるの?」と不安を与えてしまいます。
応募が来るホームページにするためのチェックリスト
- 採用ページが見やすく、探しやすい場所にある
- 募集職種ごとに詳細情報がある
- 写真で院内の様子が伝わる
- メッセージ性のあるコンテンツがある
- 応募方法が明確かつ簡単
この5つを満たすことで、応募者の信頼感と行動力がぐっと高まります。
まとめ|採用の成功は“情報設計”から始まる
採用に苦戦する医院は、給与や待遇以前に「情報の伝え方」で損をしていることが多くあります。
**採用は医院と応募者の“相性づくり”**です。その第一歩として、ホームページに丁寧で具体的な採用情報を掲載することが、良い出会いを生むきっかけになります。
「良い人が来ない」と感じたときこそ、自院のホームページを見直してみましょう。
“応募したくなる採用情報”に変えることで、今まで出会えなかった人材とつながれるかもしれません。